足立区のマンション(鉄筋コンクリート造)の御施主様から、外壁塗装(塗替え)の御見積の御依頼を頂きましたので、現場調査に行って参りました。
以前、外壁塗装を行なった時期は10年前ぐらいだそうです。
外壁のひび割れ等はあまり見られませんでしたが、チョーキングが発生していたので塗替えを検討しても良い時期です。
外壁よりも手摺(鉄部)の劣化と、軒天井の爆裂、防水部分のひび割れ(クラック)が特に目立ちました。
一つずつ説明していきます。
※ここから長文になりますので、写真だけ見たい方は下までスクロールして頂きたいです。申し訳ございません。
まずは手摺、鉄部についてです。
鉄部の劣化は主にサビの発生です。
鉄部は、酸素や水、腐食する金属(鉄部)が重なる環境下でサビが発生し、劣化が進行します。
錆びた鉄部を放置すると、美観が損なわれたり、強度が低下したりして、建材としての役目を果たさなくなる可能性があります。
鉄部の劣化を防ぐには、鉄部塗装工事を行うのが効果的です。鉄部塗装は、空気などの劣化原因から鉄部を保護し、鉄の酸化を防ぐ効果があります。
鉄部の劣化症状には、次のようなものがあります。
①艶がなくなる
②チョーキング現象
③ひび割れや旧塗膜の剥がれ。
鉄部塗装の周期は、国土交通省が定める「長期修繕計画作成ガイドライン」では、雨掛かり部分で4年、非雨掛かり部分で6年とされています。
環境によって劣化の進行度合いは異なるため、定期的な点検とメンテナンスを怠らないことが大切です。
サビが発生した場合は、その箇所が小さないうちに専門業者に相談しましょう。
サビの状態が軽度であれば、錆びをサンドペーパーで落とし、サビ止めと塗料の塗り重ねで済む場合もあります。
●鉄部の劣化による腐食
●サビの発生
次に爆裂です。
天井の爆裂とは、コンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを押し出して剥がれる現象です。
下地のモルタルが爆発したように見えることからこの名前が付けられました。
天井の爆裂の原因としては、外壁のひび割れや防水の不具合などによる雨水の浸入が考えられます。
雨水がコンクリート内部に浸入すると鉄筋が錆び、3倍以上に膨張します。
膨張した鉄筋に押されてコンクリートが剥がれることで鉄筋爆裂が発生します。
鉄筋爆裂は放置すると剥落して第三者災害を起こす可能性があるため、早急な措置が必要です。
わずかな浮きの段階での処置が重要となります。
爆裂の補修は
爆裂部をハンマー等、道具を使い撤去
↓
鉄骨が露出した場合はサビ止め塗料を塗装
↓
プライマーを塗装後、エポキシ樹脂モルタルで左官補修
以上になります。
また、コンクリート内部に水が浸入しないような対策として、床面全体に防水性のある歩行用塩ビシートを張る工法なども考えられます。
●天井の爆裂①
●天井の爆裂②
●防水部分のひび割れ
以上になります。
爆裂と鉄部の劣化について参考にして頂きたいです。
長文失礼致しました。
インフルエンザや風邪が流行していますので、皆様お身体にお気を付けてお過ごしください。